Saturday, July 17, 2010

天才の脳科学読んだ

ナンシー・C・アンドリアセン著(長野敬+太田英彦 訳) 天才の脳科学 創造性はいかに作られるかを読みました.
創造的な活動を研究・考察した本で,主に歴史上名高い天才の行動や神経を分析しています.
私はこの内容に概ね納得しています.

以下に,創造性が高い人について簡単にまとめてみます.
創造性が高い人は,心が傷つきやすいようです.詩人・作家を調べたところ気分障害が多かったことが示されています.これは創造的な活動は,固定観念が無い世界で物事を組み合わせるため,一般人には理解されずに攻撃を受けやすいためであると考察されてます.

また,遺伝と環境により,創造性の高さが決定されるようです.創造性が高い親から,創造性が高い子どもが生まれることが多いそうです.それと同時に,気分障害やメンタルヘルスを損なう人が多いという特徴があることが示されています.そして,悲観的な人が多いようです.
たとえ,今は落ち着いていても,過去にそのような症状があったことが確認されています.つまり,創造性が高い人には,何度か崩れることが必要なようです.

また,色んなことに注意を惹かれるため集中できないようです.それで集中するために,酒を飲んで,落ち着かせることをやっている人が多くいるようです.これにより,アルコール中毒や依存症になる人が多いようです.


以下に,創造過程について簡単にまとめてみます.
創造過程には,一人の時間は必要ですが,他からの刺激も重要で,刺激し合える仲間がいることで,より良い創造物が制作できるようです.多くの天才は,創造的な脳を持つ生れであったが,それと同時に,環境も刺激的であったと言われています.
一人の時間は,誰も干渉できない自分だけの空間で,概念の組み合わせが自由な世界にいる時間のことを言っています.


以下に,創造的な脳の作り方についてまとめてみます.
自由にさせる.
創造性を止めない.
テレビのような受けるだけのおもちゃは使わない.
刺激のために,音楽に興味を持つ.
瞑想は脳を改善させるため,瞑想の勉強をする.
いつでも脳は変化する,変化させることができる.


この本を読んで,身の回りを観察してみると,いくつかのことに気がつきます.
研究所では,人を批判しない方が創造的な活動が活発になるということ.仮に,メンタルヘルスをケアしなければならない研究所があったとすると,それはメンバーの選定ミスで,そんな批判的な人物を配置すること自体が間違っている.
創造的な知的財産のために,自由に発想させ,活動させることが必要なんでしょう.
ただ,創造的な活動ができない人は,活動の邪魔になるので排除する必要があるのでしょう.

また,集中するために酒飲み続けている人がいましたが,アレはアレで正解なのだと知りました.自分でもびっくり.

その他もろもろ勉強になりました.

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