Friday, July 23, 2010

孫子の兵法

授業で,孫子の兵法に書かれていることを聞き,ずいぶんと感動してしまいました.
人間の不変的な部分,真理に近い部分に思えました.
プログラムを終えたら勉強しようと思います.


このような哲学的な話を聞くと,なんだか昔のことを思い出してしまいました.


なんの宗教だったか忘れましたけれど,学部時代に一人暮らしのアパートに宗教の勧誘が来ました.
そのころのボクはとんがっていたので,学内でもボクに話しかける人なんてほとんどいませんでした.
そんな中,自ら話しかけてくるのは,宗教の勧誘か新聞屋くらいでした.
その日訪れた人は,すらっとした体系で,黒髪ロングのかわいい同世代くらいの女性でした.

今思えば,ボクは相当頭おかしかったのか,そういう宗教の勧誘に来る人を部屋にあげて,お茶を飲みながら話をしていました.
それで,こんなきれいな人でも宗教の勧誘に来るんだな,と思って話したのを覚えています.
はじめは,一方的に紹介と持論を並べていました.
きれいな子で話も面白かったので,「うん,うん」と肯定的な相槌をしていました.

そして話が進んでいくなかで,彼女がひとつ質問してきました.
「私たちは見えるものしか信じません.あなたは見えない物事を信じれますか?」

この質問には,すでに自分なりの答えを持っていたので,簡単に答えてみました.
「ボクの目は,すべてを見ることはできません.ですから,見れなくても,推測できる範囲のことは可能性があると信じています.あなたの目はすべてを見れるんですか?」

すると彼女は,少し戸惑って,
「見れていないんですか?」
と返してきました.
彼女はボクが頭おかしい人だと思ったのでしょうが,真面目にこう答えました.
「見れていると思っているだけかもしれません.実際に可視光しか認識できない.力だって見えない.風も見えないじゃないですか.目の前に起こっていることすら,見えないですよ」

すると,彼女は黙ってしまい,ボクのことをしばらく見ていました.
ある意味目覚めってこういうものなのかな,と思ったのを覚えています.
そのあと,もう少し長く話したいとのことで,後日に喫茶店で会う約束をしました.

約束の日,喫茶店には,約束の時間より5分くらい早くつきました.
中に入ると,彼女はすでに待っていました.シロップを多めにいれたミルクティーを飲んでいたのが印象でした.
もしかして,宗教中までも連れてきているかなと思ったのですが,一人で来ていました.
話を聞くと,自分が信じていた宗教が信じれなくなり,脱退してきたとのことでした.
そのあと,お互い何者で,どんなことを勉強しているのかを話をしました.
彼女も学生で,別の大学の同学年だったみたいです.
そのあと,適当な世間話をして,時間が過ぎていきました.
2時間くらい経ったあたりで彼女がモジモジして「お願いがある」と言ってきました.
なんだろうと思っていたら,「付き合ってほしい」と言われました.
モジモジしているのを見て,そうかもなと思っていましたが,ボクは驚いて,しばらく迷うふりをしました.

窓から見えた日が落ちたばかりの空がきれいだったのを覚えています.
遠くの雲が赤から青へのグラデーションが特にきれいでした.

うーんと言って,「これが答えです」といって,財布にいれてあるコンドームを取り出し,彼女の前におきました.
彼女は驚いた様子もなく,ニッコリ笑って,「ありがとう」と言いました.
彼女の毒を抜いて,ボクのも抜いたという話でした.

こんな嘘が自動的に出てくるこの頭をどうにかしたいものです.

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