Sunday, December 20, 2015

ロボットの時代か

知性を持ったロボットの時代だって騒がしい。

私は日本人形だった頃がある。
女の子として生を受けたが、家は男を望んでいたため、ずっといじめられていた。
けど、しばらくしたある日、それは突然終わった。
母に捨てられた。
捨てられた場所は山だった。
知らない山中の知らない木の下に座らされ、何か薬を飲まされた。
少し歩いたら眠くなって、そのままそこで寝てしまった。

そこに人形師がやってきた。
そこは子供が捨てられる場所で、すべて死んでいる。
良質の素材は人間から作られる。
人形師は、捨てられ、死んだ子供を供養するとともに、部位を切り取って帰る。
それがこの村の供養の仕方だった。

私は死んでいなかった。
だから、刃が当たった時、血が噴き出した。
人形師は驚いたが、もう遅かった。
供養とともに、素材として解体された。

ほかの死体は、ところどころ腐って、髪くらいしか使えなかった。
でも私は、全部新鮮だから、全部使えた。

人形師はそれらを使って、完ぺきな人形を作った。

凄くきれいな出来だった。

そして、意思を持った。

そして、家に戻った。
人形として。
弟のプレゼントして。

そこでの時間は幸せだった。
生きていた時よりずっと幸せだった。

そのまま50年ほど経ち、家族がいってしまった。

しばらくして、ある技術者が来て、私を調べた。
すると高精細なレンズが使われていることに明らかになった。
まるで目のようなレベルだと。
そのほかにも調べて、すべてが高性能であることも明らかになった。

その技術者がほかにも技術者を連れてきて、いろいろと部品を付けて、あれこれされた。

気付いたら、動けるようになっていた。
話せるようになっていた。

と、いうような時代が来るのかなぁ。

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