BargteilさんたちのA Finite Element method for Animating Large Viscoplastic Flowの3章をさっと読んでみた.
前回読んで意味がわからず途中で断念したIrvingさんたちの論文を参考に,粘塑性の物体の変形と動きをモデル化している.今のところ,この論文に関しても,ほとんど理解できていない.
Irvingらの考えも理解できていないので,この分野の知見が足りないのだろう.
まぁ,よくわからなかったが,私の知見と照らし合わせて,何が書いてあったかまとめてみる.
3.1 Finite Element Methodでは,オブジェクトを四面体にして,四面体を変形するということが記述されていた.
四面体を行列X(ラージエックス)で表記している.この行列Xは3x3行列で,3次元上のあるノードから他の3つのノードの相対的な位置を表している.このとき,行をノードのインデックスで,列を次元としている.
シミュレーションをはじめるために,basis matrix(基底行列,と訳すのかな)を計算する.この基底行列βは初期のX0の逆行列とする.
このとき,与えられた変形状態がXのとき,Deformation gradient(変形勾配,と訳すかな)Fは,F=Xβで計算できる.これは,初期の四面体X0にDeformation gradient Fという変形行列をかけることで,変形後の座標Xが求まるという見慣れた計算.論文ではF=∂x/∂u=Xβと記述されている.uの意味が不明だが,きっと変形ベクトルを意味するんだろう.
あとの計算で使うため,FはF=UF^Vのように対角化する.
ここでは,Deformation gradient Fを計算するために,1st Piola-Kirchhoff stress(何これ?と思ってググったらwikipediaに書いてあった)を計算する.
http://en.wikipedia.org/wiki/Stress_(physics)
どうやら,素材と応力を関係させるとのことらしい.その応力P^は,P^ = 2μ(F^-I)+λTr(F^-I)I,で表されている.ここでは,λとμは材質のパラメーター.Trは行列のトレース.
それで力の計算は,g=UP^VT∑ANで計算できるとのこと.ANは面法線の重み付き面積とする.
ここまでで,材質が関係する応力を計算し,座標変換の行列Fを求めたいということがわかった.たぶん1st Piola-Kirchhoff stressを知っていれば,ここまで読む必要なかったように思えた.
次に,3.2 Plasticity Modelについて読んだが,これまたよくわからない.
かかっている力eを可塑性epと弾性eeに分けられると仮定する.体積の変化によるひずみによって加速が起こるとしている.(で,何よって感じがする)
可塑性のFPと弾性Feの掛け算モデルは適切であり,F=FP・Feで表す.このとき,det(FP)=1とすることで,体積の変化が起こらないことを保障するとのこと.
F^* =(det(F^))-1/3 F^を計算するために対角化されたDeformation gradientのF^を使う.このとき,det(F^*)=1とする.そして,F^P = (F^*)γとする.γはねばりの係数.
つまり,(det(F^))-1/3 F^に適当な数をかけた行列を座標変換の行列としてbasis matrix βにかけてやれば,よいということだろうか.
Deformation gradient Fの行列式が1になるように,かつ,弾性と可塑性に分けて計算すれば,それなりに見えるのではないかと,思ってきた.
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