冲方丁 作 天地明察を読みました.
内容を一行でまとめると,江戸時代の多才天才な囲碁棋士である春海が多くの天才と出会い,刺激され,また,さまざまな苦労を越えて,暦を変えるという偉業を成し遂げる話です.
構成が面白くて,冒頭にメインの物語の結果が出る直前の様子を書いており,それからは時間順に若い時から死ぬまでを書いています.冒頭にまとめとなるような文章を置く時は,概ねが死ぬ前に振り返ってる様子とか,誰かが振り返っている様子とか,話のメインとなる部分がもう終わったこととして書くのに,この本では話の中で一番盛り上がる部分を抜き出して冒頭に置いています.メインの勝負事ではなく,そこに行きつくまでが物語のメインなのだと主張しているように感じます.おかげで中盤でも飽きを感じず読めました.
私は天才ではないので難しいですが,春海のような生き方やものごとに取り組む姿勢を参考にしたいと思いました.これを私にリコメンドしてくれた人はどう思ったのでしょうかね,興味深いです.
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