ずいぶんと昔から、牡蠣が嫌いで、近づくだけでアレルギーを起こすほど生理的に不可な食品だったのだが、本当に事故的に自分でカキフライ弁当を買ってしまって、食べ物を捨てることに罪悪感があるので、食べてみることにした。カキフライの数は4つ。1つの大きさは、ウズラの卵2つ分くらいだ。まぁまぁ大きいように思う。他を知らんので何とも言えないが、感覚的には大きい。ヒレカツって出されてもわからないくらいのサイズである。
とりあえず、ものは試しということで、1つだけ口に入れてダメだったら捨てようというくらいの気持ちで挑戦することにした。オーラからして禍々しいので、それを消すために中濃ソースとタルタルをべったべたにつけた。見た目は何が何だかわからない。
ふう、と一息つき、思い切って、まるまる1個を口に入れてみた。
うん、食える。これが最初の感想だった。実際、ソースとタルタルのフライの衣の味しかしなかった。
しかも、突発的なアレルギー反応がないっぽい。花粉症の薬を飲んでいるおかげかもしれない。
とりあえず、これは行けるかと思い、2つ目も口に入れていった。本当にソースとタルタルとフライの衣の味しかしない。もしかして、これ、牡蠣入ってないんじゃないか?と思い、3つ目は半分に割ってみた。
フライの衣を割ると、牡蠣の嫌なにおいが出てきたが、思ったほど牡蠣が大きくない。というか、小さい。どう例えれば良いのか、微妙なサイズだが、殻付きのアサリくらいの大きさだった。1個がウズラの卵2つで、中身がアサリくらいなので、つまりは、ほとんど空気の衣だった、ということである。すばらしい。牡蠣が好きな人から見るとクソっと思うのだろうが、こちらは牡蠣を事故的に買っただけなので、まじでこれは救いだと思った。
そして、本当に空気だらけの衣に、ソースとタルタルをべったべたにつけているのだから、その味しかしないのは正しいわけである。味覚が死んでるとかそういうわけでもなかった。
とりあえず食えるものだったので、その勢いで食べきった。4つ。美味しいかどうかで言うと怪しいが、食えたということがすごい進歩に感じた。
いつになっても挑戦というのは価値があるし、刺激になる。良い経験をした気がする。ほとんど空気のカキフライをソースとタルタルまみれにしたものは、好ましいわけではないが、食えた。
明日からは新しい自分な気がする。
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