Monday, November 5, 2018

最中

昨日のブログで書いた、赤門前の菓子屋は扇屋という店で、どら焼きがおいしかったので、今日も行ってしまった。
今日はどら焼きと最中を購入した。

どら焼きは口に入れた瞬間、生地表面のしっとりした甘みがぐっと入ってきて、そのあと被さるように追いついてくる餡子の甘さが秀逸である。
実は自分が食べる前に、物欲しそうに某加地さんが見てくるので、先に、一切れだけ、くれてやった。口に入れた瞬間、「これおいしいですねぇ、いいこと知りました、ありがとうございます、長崎のカステラの味がします!餡子も秀逸です、最高です、家に買っていったら親が喜ぶだろうなぁ」と口早に言って、さっと仕事に戻りやがった。プロである。
こちらも負けてられないと思い、焼き印の近くの炭の香りとその味わいや、生地と餡子の二重奏やら舌全体への広がりやらを一頻り解説して、その後の空間の静寂を味わった。加地さんはうなずきもせず、ディスプレイを見ている。

続いて、最中である。普通最中と聞くと、皮の部分がぱさぱさで口にまとわりついてなんか嫌だなぁと思ったりするだろう?ここのは薄いのである。皮がしっとりしているわけではないが、薄くて餡子を包んで口の中に提供してくれる。だから、舌を動かすたびに皮が即座に溶けて、舌に新鮮な甘みを与えてくれる。これは喜びである。餡子はどら焼きと同じ触感である。特別変えている感じはない。しかし、それが良い。つぶあんなのがさらに良い。餡子はこしあんしか許さないという人もいるだろうが、食感で遊べるのはつぶあんであり、このタイプの薄皮の最中に関しては、つぶあんが正解なのである。もっとしっとりした皮であれば、こしあんは、口の中でほどけ、上品な広がりを楽しめるが、それはまた別の話である。
この最中は、皮の香ばしさもなかなか良い。なかなか気合を入れて焼いているのだろうと思う。日本酒でちょっと口の中を濡らして、いただきたい。きっと美しくほどけてくれる。

どちらも205円。また明日も行くかもしれない。餡子があれば、昼飯なんかいらないのだ。

3時間ほどお菓子の感想を一方的に言っていたので疲れた。

今日は精神的に疲れたので、一杯だけ日本酒をあおった。
ヒリリと辛い。ため息もうまい。

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